日比谷ミッドタウンに在るTOYOは、パリのレストランの東京支店だ。本店のオーナーシェフは、高名なデザイナーである故高田賢三氏の専属料理人を経て独立したそうだ。東京支店のレシピは、本店に拘らず、日本の食材を元に組み立てているとのこと。
テーブルにはクロスを敷かず、適度にカジュアルながらも、シックな佇まいだ。ナイフとフォークに加えて、箸も用いて料理を食す。
アミューズ ブーシュ的な皿は、様々な野菜や果物を使った繊細なもの。
続く皿は、トーストしたパンにポワレしたフォアグラを挟んだもの。日本のサンドウィッチ的な一品だ。
マッシュルームの皿は、ソースの香りがとても良い。
ポワレはかなり攻めており、鰆と帆立の周りに湯葉を巻いている。鰆も帆立も火入れが良く、水分を飛ばして焼いたという湯葉は、カリッとした食感で、印象的だ。
ニュージーランド産の子羊は、適度な野趣が有りながらも臭みはなく、上質なもの。
洋梨のデセールは上品な甘みだ。
TOYOの料理は、和食の影響を受けたフランス料理が地球を半周回って日本に上陸したようなものだが、奇をてらった感じはせず、キチンと美味しい。値段も手頃だ。
8/10