2回目の訪問。
青空(はるたか)は銀座と新橋の中間辺りに在る鮨屋だ。白木のカウンター。鮨屋としては空間に余裕が有り、客数を鑑みると店員は多めだ。お任せを頼み、握りを若干追加した。
摘みと握りを合わせるとかなりの品数になるので、感想は一部の品についてのみ。
9品の摘みは、素材の良さに加えて、何気ない調理が光る。
白子はネットリとした食感で、ポン酢と良く合う。
蛸は柔らかさの中に弾力感を備えている。
クエは微かに燻ることにより、食感に変化が生まれている。
焼いた甘鯛を蓮根のスープに浮かべた品は、蓮根が出色。片栗粉を使わずに自然なトロミが付いている。
鮑も柔らかく、それでいて弾力感が有る。出汁も出色。
脂の乗った焼いた喉黒は、山椒との相性が抜群だ。
どの摘みも食感が見事。
握りは13貫のお任せに1貫追加注文した。前回の訪問で量が多いと判っていたので、舎利は少な目にしてもらった。握りの舎利は、やや硬めの炊き方で、酢の利かせ方も若干強め。好みは分かれると思うが、僕は気に入った。
墨烏賊の握りは、見た目が先ず美しい。素材の食感も硬すぎもせず柔らかすぎもせず、適切だ。
サヨリや小肌などの光り物は、酢の締め方が強目で、舎利と合わせて美味しさを感じる。
鮪は、赤身、大トロに近い中トロ、そして大トロと三連続。素材はどれも最上。
車海老の握りは、茹で加減が丁度良いし、赤白の縞が美しい。
口の中で解けるような、穴子の柔らかい食感に陶然とする。
新潟の酒「鄙願 (ひがん)」はスッキリしすぎていて、少し物足りなかった。その後お薦めで頼んだ酒は良かったが、銘柄を失念。
店員の人数が多いこともあり、ご主人を含めて、店員は客に良く目を配っている。
正統的な仕事の平均点が極めて高い店だ。
10/10