3年ぶり2度目の訪問。
「はっこく」は、極めて個性の強い鮨屋だ。
店は銀座のみゆき通り近く。辺りには高級ブティックが立ち並ぶ。店の入り口は黒っぽく、環境音楽のようなBGMが流れている。鮨屋というよりバーみたいな雰囲気だ。
摘み無しにいきなり握りが出てくる。何と25貫という途方も無い数だが、何とか完食できた。美味しいことも一因だが、握りが小さくシャリがかなり少な目だということも要因だ。シャリを少なくする代わりに品数を増やすという、コロンブスの卵のような発想だ。
品数が極めて多いので、一貫毎ではなく、全般に関する感想のみ。シャリは硬めに炊き上げ、赤酢の存在感が強いが、 美味しい。種の質もとても高い。部位の異なる鮪4貫を含め、これだけの種類の握りを食べると満足度は高い。
この店は、副菜についての考え方が、他店と大きく異なる。多くの鮨屋ではお摘みとして魚介類を握りの前に供する。しかし「はっこく」は、野菜のバーニャカウダや野菜のココット蒸しなど、野菜を副菜として供する。そして、それらが中々美味しい。
仕事の速さにも感心した。一人の職人がカウンターの客6人に対応するのだが、客達がほぼ同じ時間に食べ始めて全員に25貫も出すのに、間が空くことが殆ど無い。
品数や握りの大きさ、そして副菜について、「はっこく」は他店と大きく異なる考えを持っており、強く印象に残る。
突先(鮪赤身)
鮎魚女(あいなめ)
春子(かすご)鯛
平貝
価
いくら
毛蟹
牡蠣
〆鯖
柳蛸
煮蛤
鰹
黒睦西京漬
平目昆布〆
鯵
白烏賊
鮪その2(中トロ)
鮪その3(大トロ)
鮪その4(漬け)
小肌
車海老
金目鯛柚庵漬
雲丹
玉
9/10