サイドエフェクト

Steven SoderberghSide Effects (2013)

実に巧いミステリーだ。

インサイダー取引で服役していたマーティン(Channing Tatum)と妻のエミリー(Rooney Mara)は、再び一緒の生活を送るようになる。喜びもつかの間、マーティンの服役で心が傷ついたエミリーは、鬱病を発症する。エミリーを担当した精神医のバンクス(Jude Law)は、エミリーのかつての主治医シーバート(Catherine Zeta-Jones)とも相談した結果、エミリーにアブリクサという新薬を処方する。最初は症状が良くなったように見えたものの、副作用でエミリーは異常な行動を取るようになり、遂にはマーティンを殺害してしまう。裁判で、バンクスは殺害の時にエミリーは心神喪失状態だったと証言し、エミリーは無罪となるが、その代わりに精神病院への入院を命じられる。この措置に不満なエミリーは、自分の取った行動はブリクサのせいだと発言し、製薬会社と、薬を処方したバンクスは、メディアから追求されるようになる...

本作は終盤で思いもかけない展開を見せる。それまで考えていた被害者と加害者が変わってしまう。追い詰められたバンクスが取った手も面白い。結末が判っていて数年後に見ても楽しめるかどうかは判らないが。

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