2010-01-01から1年間の記事一覧

フロスト/ニクソン

Ron Howard, Frost/Nixon (2008) ウォーターゲート事件で失脚したリチャード ニクソンに対して、英国のトーク ショウ ホストのデイヴィッド フロストがインタヴューした様子を元にした作品。 インタヴューは4日間に渡って行なわれたが、最初のうちはニクソン…

Android 2.2が快適 - htc Aria

EMOBILEが12月初めに発売したスマートフォン、htc Aria (S31HT)を数日前から使っているが、なかなか快適だ(僕は利害関係者なので、以下に記す感想は甘めの可能性がある)。 HTCは台湾のメーカー。同じHTC製でドコモが販売しているHT-03A(発売時期は2009年7月)…

ゴッドファーザー

Francis Ford Coppola, The Godfather (1972) 固い絆で結ばれた家族への愛情。良心の呵責なしに殺人を犯す冷酷さ。相対立するかのような感情が、同じ人物の中に併存している。一筋縄でいかぬ複雑な人間の有り様を描くのが、この映画の非凡なところだ。 シチ…

川越とさいたま市鉄道博物館

埼玉県川越市の中心部を散策してきた。この辺りは小江戸と呼ばれ、江戸時代から続く蔵造りの町並みが残っている。碑文谷の自宅からクルマで1時間ほどと、気軽に行ける距離だ。 蔵造一番街の家屋は、どれが保存されていてどれが復元だか知らないが、確かに風…

ボン シュマン

自宅近く(とは言っても歩いて20分位かかるが)のボン シュマン(Bon Chemin)というフランス料理店で夕食を摂る。開店は2002年だそうだが、今までその存在を知らなかった。 コース料金が設定されているが、実質的にはアラカルトだ。 アミューズのイワシのマリネ…

Tokyo Designers Week

Tokyo Designers Weekというイヴェントに行ってきた。都内の複数箇所で展示があるが、僕が行ったのは、自宅近くの目黒Claskaホテルと、主会場の神宮外苑だ。 神宮外苑の主会場は規模がかなり大きく、隈なく見るのは大変。 見た中で一番印象に残ったのは、sug…

パワー テニス

僕がテニスを見始めたのは、確か1983年頃だった。最初に好きになったのは当時全盛だったジョン マッケンローだったが、彼がビョルン ボルグを破った1980年と1981年のUSオゥプン決勝は観たことがなかった。見たいという希望が長年かなわなかったが、最近テニ…

串右エ門

鷹番に在った焼き鳥屋「串右エ門」が、麻布十番に移転して再出発した。 小奇麗な内装だが、以前の方が風情が有ったような気がする。収容人数は若干少なくなった感じだ。 焼き鳥の内容は以前とほぼ同じ。肉厚の椎茸、甘みのあるペコリス(小さな玉葱)、弾力感…

文化の継承のためにも音楽配信の充実を期待する

僕は最近、音楽は専らiTune Music Storeで購入しているが、数年前まではAmazonでCDを購入することが多かった。 最近リリースされたiTunes Pingを使いながら、いくつか好きな曲について投稿しようとしたが、かなり有名なミュージシャンでないとiTunes Music S…

使いにくい iTunes Ping

鳴り物入りで登場したiTunesのSNS Pingを2週間ほど使ってきたが、どうも未だに使い方が良く判らない。 新しい楽曲を購入する際の参考にするために、趣味が似ている人をみつけて、その人達のお薦めを参考にしようと思ったのだが、そもそも趣味が似ている人を…

全米オープン

ラファエル ナダルの圧倒的な強さを再確認させられた。 強力なストロウクにますます磨きがかかり、サーヴも威力が増している。なにより凄いのは、集中力と粘り強さだ。決勝で戦ったノヴァク ジョコヴィッチは最高に近いプレイを見せ、またナダルに打ち勝つ場…

Bistro Iwata

六本木でインセプションを観た後、久し振りに鷹番(学芸大学)のBistro Iwataで夕食を摂った。 コースから前菜と主菜とデセールの3品を選ぶ。 カリフラワーのブランマンジェとコンソメジュレ 生ウニ添え夏に最適な前菜だ。ブランマンジェのスムーズな食感、し…

インセプション

Christopher Nolan, Inception (2010) 夢を見ている時に、現実との境界が曖昧になり、「これは夢なのだ」と思うことがある。そんな時は、目が醒めても現実感が希薄に感じられることがあるが、インセプションを見ている間の感覚はそれに近い。 夢を手繰る犯罪…

戦場にかける橋

David Lean, The Bridge on the River Kwai (1957) 信念を持った人は一般に賞賛される。しかし、その信念が時には不幸をもたらすことがある。そんな皮肉を描く本作を見ると、ほろ苦い気分になる。 第二次世界大戦中のビルマとタイの国境付近。そこは日本軍が…

グラン トリノ

Clint Eastwood, Gran Torino (2008) フォードの工場で長年働いて引退したウォルト コワルスキー(Clint Eastwood)はガチガチの保守主義者だ。彼は孫たちの服装や言動が気に食わない。隣にアジア系の移民が引っ越してきたのも気に食わない。 そんなコワルスキ…

iPad 雑感

iPadを買ってから既に2ヶ月経過しただろうか。今ではすっかり馴染んでいて、これ無しの生活は考えられない。気に入った点、気に入らなかった点の双方を以下に記そう。 反応が早い これは予想以上だった。iPadはスイッチを押した瞬間に起動する。1秒もかから…

たすきがけの湯布院

玉の湯と並び称される亀の井別荘。その先代経営者である中谷健太郎が書いた「たすきがけの湯布院」を買って、帰りに読んだ。軽妙な筆致ゆえ、すいすいと読める。 当時隆盛を極めた歓楽的な温泉街へ背を向け、自然と日常を重視した街造りを推進したという経歴…

由布院

由布院で8月2日から2泊のミニ ブレイクをとった。 由布院は小ぢんまりとした街だ。観光も1日もあれば十分だ。そんな由布院の魅力がどこにあるかと問えば、町外れに残るのどかな自然と言えるだろう。 由布院駅前に降り立つと、街並みの余りの情緒の無さに、軽…

芸術的な犯罪 - Man on Wire

James Marsh, Man on Wire (2008) 事実と判っていても、にわかには信じがたい。 9/11テロ事件で崩れ去ったワールド トレイド センターが竣工して間もなく、フランス人のフィリップ プティは、二つの建物の間で地上400メートルの綱渡りを敢行する。周到に準備…

ピアット スズキ

麻布十番のイタリア料理店ピアット スズキで夕食を摂った。 前回は二人で食事を6品とって若干多すぎたので、今回は5品にしてみたが、もう少し腹には余裕があった。といっても更に1品追加したら、若干多すぎる感じはする。 前菜と主菜は、以下の品を二人で取…

2010年ウィンブルドン

ラファエル ナダルは正にキャリアの最盛期にいる。1ヶ月前のロゥラン ギャロスでも、ここウィンブルドンでも、ナダルはその凄さを余すところなく発揮した。 以前は速いコートを苦手としたナダルだが、現在はコートが遅くても速くても最強の選手だ。ストロゥ…

天冨良よこ田

(2022年4月追記: 「天よこた」に訪れ、情報の確認が取れた。2020年末に「天冨良よこ田」の創業者が引退した際に、「天冨良よこ田」の経営権はチェーン店に売却され、そちらに横田家は関わっていない。「天冨良よこ田」の味を継いだのは、二代目が開いた「天…

2010年ローラン ギャロス

ラファエル ナダルの強さは驚くべきものだ。ファースト サーヴの確率が非常に高く、コート カヴァリングも抜群で、多少崩れた態勢からも強烈なストロウクを放ってくる。 決勝でロビン ソダリングはかなりいいプレイをしていたが、ナダルが付け入る隙を与えな…

リリイ・シュシュのすべて

岩井俊二「リリイ・シュシュのすべて」(2001) 「社会に出て」から何年も経つ僕は、思春期の心の揺れを表現した映画を見ても、何の感慨も持たないどころか、単に気恥ずかしく感じるだけのことが多い。あろうことか、そんな僕が「リリイ・シュシュのすべて」に…

日光とあしかがフラワーパーク

ゴールデン ウィークは完全に仕事で潰れると覚悟していたが、1泊程度だったらできそうになったので、直前に慌てて宿を予約した。ゴールデンウィーク直前の日経に載っていた、藤の花で有名な「あしかがフラワーパーク」を訪れることに決めたが、近くにいい宿…

ベンジャミン バトン

David Fincher, The Curious Case of Benjamin Button (2008) 老人として生まれて、時間とともに徐々に若返っていくという不思議な男性の物語。妻が齢を取っていくのに対して自分が子供になっていくので別れざるを得ないなど、そこそこ面白い内容だ。しかし…

幸手桜堤(権現堂公園)

JAFの会誌に載っていた光景が印象的だったので、埼玉県幸手(さって)市の幸手桜堤(権現堂(ごんげんどう)公園)という所に花見に行ってきた。 ここの特徴は桜と菜の花の両方が見られるということだ。桜は満開の一歩手前だったが、一面に拡がる可憐な菜の花が美…

実川 真由 「受けてみたフィンランドの教育」

フィンランドが世界の学力ランキングで高い位置にいることが、数年前から日本のメディアでしばしば話題となっている。日本みたいに大学受験に向けて厳しい勉強をしているわけでもないのに、平均的な学力が高い理由が、この本を読むと良く解る。 日本との相違…

レ クレアシヨン ド ナリサワ Les Créations de NARISAWA

奮発してLes Créations de NARISAWAで夕食を摂った。 コースのみでアラカルトは無くなったようだ。今回のコースは「自然からの贈り物」と題されており、プティ フールを除いて全部で12皿から構成されている。 これだけ品数が有ると、全てが完全に好みに合う…

スラムドッグ ミリオネア

Danny Boyle, Slumdog Millionaire (2008) インドのスラム出身の青年ジャマル(Dev Patel)が、クイズ番組で難問に次々と答え、巨額の賞金を手に入れようとしている。ジャマルはイカサマの疑いで警察の尋問を受けるが、自分の生い立ちを回想しながら、正解を知…