由布院

由布院で8月2日から2泊のミニ ブレイクをとった。

由布院は小ぢんまりとした街だ。観光も1日もあれば十分だ。そんな由布院の魅力がどこにあるかと問えば、町外れに残るのどかな自然と言えるだろう。

由布院駅前に降り立つと、街並みの余りの情緒の無さに、軽い失望を覚える。少し先を横道に入ると、昔ながらの造り(再現みたいだが)の土産物屋が並んでいるが、それも短い区間だけだ。

そこを更に抜けると、ずっと開発を免れている手付かずの自然に会える。「由布院の緑は濃い」と思った。田圃、草地、木々など、辺り一面が、微妙に色の異なる緑に埋め尽くされているのだ。

由布院の宿の多くは、低層の造りで、自身にも庭を持つが、5分ほど歩くと直ぐに豊かな緑の中に出られる。散歩こそが、由布院の最大の楽しみといえよう。★★★★・

金鱗湖:★★★・・

辻馬車:★★★★・

大杵社(おおごしゃ)の大杉:樹齢1000年以上の大杉。中心街からはやや遠い★★★★・

土産として、木製の匙、柚子胡椒、雲丹縮緬、ジャムを買う。

由布院玉の湯

名宿と評判の玉の湯に2泊した。建物に入った瞬間、簡素な造りに若干の違和感を覚えるが、しばらくするうちに、それが当然に思えてくる。庭の草も高さが綺麗にそろっていない-がムサ苦しい伸び放題ではないので、微妙に手を入れているのだろう。縁側を現代風に再解釈したと言える小さな空間に座り、部屋ごとに区切られた庭を見ながら寛ぐのも良い。部屋にはベッドが備え付けられているが、更にソファも有ればなお良かった。居心地が良いライブラリは、長時間の読書にふけることも可能だ。豪華絢爛さでインパクトを与えるのではなく、自然に客に寛いでもらうのが、この宿の真骨頂だろう。露天風呂は小さめだが、湯質もよく、小さな庭を眺めながらリラックスできる。★★★★・

夕食は洗練を追求しているのでなく、素朴な田舎料理といった趣だ。質は皿によって、ややバラツキがある。魚の焼き物は2泊とも火入れが凡庸だった。しかしスッポン鍋は、スッポンの旨みがしっかりと出ながら癖がない出汁が素晴らしく、何杯でも飲めてしまう。鱧の椀の出汁も良かった。

★★★★・

洋食と和食が選べる朝食は、2回とも洋食を選んだ。搾りたてのジュースの瑞々しさ。定番とも言えるハムとイチジクの絶妙な組み合わせ。上品な甘みの人参のソースが掛かった柔らかいオムレツ。満足度の高い朝食だ。

★★★★★

ゆふいんの森2

行きはバスにしたが、帰りは気分を変えて鉄道を選んだ。由布院近くは緑が色濃く残っており、気持ちの良い旅ができる。席もゆったりしている。★★★★・