セッション

Whiplash (2014)

名門音楽学校でジャズを教えているフレッチャー()は、今時珍しい鬼教師だ。ドラマーを夢見て入学したアンドリュー()は、そんなフレッチャーに心を折られる。演奏の出来が悪ければ、何度もやり直しをさせられ、罵倒を浴びせられる。ビッグ バンドのドラマーの座を巡って、自分を含む3人の学生の間で熾烈な争いをさせられ、精神的に追い詰められていく。アンドリューはあるコンサートでドラマーの座を獲得するが、当日アクシデントが起き、遅刻しそうになる...

今の先進国では、厳しい教育というものは絶えつつあるだろう。生徒に対して下手に厳しく接すれば、虐待だという非難を浴びる可能性が高い。しかし、生温い気持ちでは何かを極めることはできないとフレッチャーは考えおり、その昔気質の考えが、今の時代では軋轢を生んでいる。

本作を見てフレッチャーに共感する人も居れば、反発する人も居るだろう。僕自身は、一つの道を究めるには厳しさが必要だというフレッチャーの考えには賛成しつつも、学生を罵るやり方は時代にそぐわないと感じたのだが...

★★★★・