3年振り2回目の訪問。
L’AS(ラス)は表参道に在るフランス料理店だ。昼1回転、夜2回転と、かなり流行っている。テーブル席とカウンターが完全に別れており、前回はテーブル席だったが、今回はカウンターに通された。テーブル席はかなり大箱で、今回のカウンターも16人掛けと大きめ。カウンターの接客は2名で回している。
料理はコース一種類のみで、それにペアリングを合わせた。
アミューズ ブーシュはオリーブ オイルに漬けた小さいフロマージュ。何気ない品だが、塩気との組み合わせが絶妙だ。
スペシャルテだというフォアグラは、某有名アイスクリーム メーカーのクリスピー サンドウィッチ アイスクリームを模している。柑橘系のソースの効果故か、分量が多いにも関わらず、しつこく無く、とても美味しい。ソーテルヌの代わりに甘めの日本酒を合わせる。
季節野菜の冷製ポトフは、トマトとビーツのジュレ仕立てにしている。ポトフは温製の方が好みだが、冷製も割と美味しい。
雲丹の黄金リゾットは、リゾットに雲丹の味が絡み合っている。
戻りカツオの燻製は、ブロッコリーとキュウリとマスタードという意外なソースが効果的。
仔羊のピカタは、微かな野趣を残しつつ、エシャロットのソースが味に深みを与えている。
ハーブティーと焼き菓子で締めくくり。
料理は全般的に独創的なレシピだが、仕上がりの味は奇を衒った感じがせず、完成度が高い。
カウンターはテーブル席に比べて大箱感が薄かった。内装もシック。予約の際に席は選べなかったが、次回訪れる際に選べれば、またカウンターにしたい。
オペレーションは効率的で、少人数で回しているのに皿出しは早い。少ない人数で多くの客に対応し、昼夜合わせて3回転のためか、高級店並みの料理を手頃な値段で提供できている。
料理や価格設定などのコンセプトが明確に有り、それを効率的なオペレーションで実現している。盛況なのも、むべなるかな。
8/10