Stewart Copeland, Everyone Stares: The Police Inside Out (2006)
1980年代を代表するロック バンドThe Police。そのドラマーであるスチュワート コープランドが、8ミリ ビデオ カメラでバンドの日常を記録した作品だ。この作品は演出も撮影技術も素人のレベルにあり、ポリスのファン以外は退屈してしまうだろうが、熱心なファンには興味深い内容だ。
スティングやアンディは気難しい人間かと思っていたが、ポリスの三人とも気さくな性格で、常に冗談を言い合っているのが意外だった。1ステージ当たりの出演料が僅か30ポンドだった駆け出しの頃から、専用の飛行機で世界を飛び回る絶頂期まで、彼らは常に、レコードを制作しているかツアーをしているような生活を送っていた。売れ始めた頃は成功に酔っていたバンドも、やがて、ツアーの連続と、どこに行ってもファンに囲まれる生活にうんざりしてしまう。また、シンクロニシティの制作の頃にはスティングの主導権が強まり、他の二人の意見が作品に反映されにくくなったこともバンドの解散の理由だったことが、仄めかされている。
本作は、バンドの成長期から解散に至るまでの道のりを、インサイダーの眼で捉えた貴重な記録だ。
★★★・・
(WOWOWで録画)