大山

東京に長年住んでいるが、関東でも行ったことのない場所がたくさんある。神奈川県の大山も、その一つだ。その大山に、大した予備知識もなく、紅葉が美しそうだという漠然とした気持ちで訪れた。

 

目黒区の自宅から大山まで行くのは大変だ。電車を何本か乗り継ぎ、大山のケイブル カーの乗り場についたのは、自宅を出発してから3時間後だった。小田急伊勢原駅からここまで、普段は1時間に3本程度しかバスがないそうだが、紅葉が盛りのこの時期は5分間隔でバスが運行している。ケイブル カーで山の中腹まで登れるが、この乗り場は長蛇の列だ。中腹に辿り着くまでに更に1時間も掛かってしまった。

 

ケイブル カーを降りたところは、阿夫利神社の入り口(下社)となっており、山頂の本社に行くには、更に90分程度歩いて登らなければならない。階段が急なことと、麓の旅館で昼食を予約していたため、山頂まで登るのは断念。

 

 

 

ケイブル カーで登ってきた道を、そのまま歩いて下ることにした。

 

帰り道には男坂と女坂の2種類がある。女坂を選んだが、これも途中までは名前に似合わず極めて急な坂で、足元が気になって景色を眺める余裕が無い。晴れていたのでまだ良かったが、雨上がりで地面が濡れていたら危険な感じがする。

 

坂の途中にある大山寺でようやく一息つけ、周りの紅葉を眺めることができた。

 

 

 

 

下山して、某旅館で豆腐づくしの昼食をとったが、特に印象に残るような味ではなかった。

 

大山に行くからには、90分かけて急な山道を頂上まで登らないと意味が無いだろう。僕みたいに中腹までケイブル カーで登るだけだったら、景色も大して楽しめず、中途半端だ。