俺たちのラストステージ / Stan & Ollie

Jon S. Baird, Stan & Ollie (2018)

Stan LaurelとOliver Hardyは、白黒時代のハリウッドで絶大な人気を誇った二人組のコメディ俳優。しかし、次第に人気も落ち目になり、二人は新しい映画の台本を書きながら、イギリスで舞台の巡業に出る。始めのうちは客の入りが悪かったが、プロモーションに努めたところ徐々に人気が出てきて、最後のロンドン公演は満員に。しかし、映画のプロデューサは必要な資金を調達できずに、映画製作は不可能となってしまった...

本作は、ある時はLaurel and Hardyのコメディをそのまま映し、ある時は舞台裏のエピソードを描く。この二人の芸風は古風なスタンドアップ コメディで、それが人気低下の理由なのだろうが、意外と面白い。

長年コンビを組んだ二人だが、関係が常に良好だった訳ではない。二人の不仲の描写が、本作に緊張感を与える。

イギリス巡業中にオリヴァーが病に倒れ、スタンは試しに新たな相棒と組んでみるも、やる気が出ない。病を押してオリヴァーは復帰し、二人は最後のステージに立つ。度々の不仲や、映画製作の頓挫を乗り越えた最後のステージが、ほろ苦い印象を与える。オリヴァー引退後に、スタンは新たな相棒を探さず、オリヴァーとのコンビのための台本を書き続けた...

★★★★.

(新宿ピカデリー)