少年と自転車

Jean-Pierre DardenneLuc DardenneLe gamin au vélo (2011)


父親に捨てられて施設に収容されている少年セリルは、心がすさんでいる。偶然知り合ったサマンサという女性に里親になってもらいつつ、自転車に乗って父親を探し続ける。


訪ね当てた父親に連れない態度を取られてショックを受けたセリルは、自分を認めてくれた不良の窃盗に加担してしまう。被害者との和解が成立し、サマンサは賠償金の分割払いに同意する…

 

実の子供でもなく、問題ばかり起こしているセリルを、サマンサは見捨てない。こんな厄介な子供を見捨てない理由が判然としないが、サマンサは広い心の持ち主なのだろう。将来セリルは、自分を捨てた実の父親より、サマンサを親と思い、二人は幸せな親子となるのではないか。本作はそんな予感を残す。

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