Narisawa

ここで夕食を摂るのは3回目だ。前回来たのは3年前だが、この3年間で店の趣が若干変わったようだ。店名もLes Créations de NARISAWAから単にNarisawaに変わっている。

 

前回は給仕たちがスーツを着ていたのだが、今回はセーター姿だった。スーツの方がシャープな感じがして良かった。

 

料理の前に、先ずは大きなアロマ ランプのような容器が運ばれてくる。中に乗っているはモミの枝葉。そこに給仕が水をかけると、いい香りが漂ってくるという趣向だ。斬新さは相変わらずだ。

 

前菜や魚やデセールは和食に近いものが多くなった。皿も和食器を多用し、箸も添えられている。フランス料理を期待していると肩透かしを食うかもしれないが、シェフにとっては、フランス料理や和食といった分類はもはや無意味なのだろう。

 

最も意表を突いたのは「沖縄」という一皿。なんと乾燥させた黒蛇から取ったスープだ。円やかな味で美味しいが、蛇と聞いただけで食べられなくなる人もいるかもしれない。

 

肉料理は小鳩と但馬牛だったが、凝った前菜と対照的に肉は簡素な調理方法というのは相変わらずだ。小鳩は限界に近い浅い火入れで肉質の良さを引き出している。

 

この時期はクリスマスの特別メニューということで、一人35,000円(ワイン別)とかなりの金額となってしまった。

★★★★・