ムンク展

上野の東京都美術館で開かれていたエドヴァルド ムンクの展覧会を観てきた。かなり充実した展覧会だったと思う。有名な「叫び」が見られるためか、大変な賑わいだった。

僕にとってはムンクのキャリア全体の作品を観る初めての機会だった。接吻や吸血鬼など、ムンクが何度も描いたテーマの複数ヴァージョンが興味深い。「叫び」に限らず、ムンクの作品は目の瞳を描かないのが、観る者に不安な感情を掻き立てる。

意外だったのが、ムンクの作品の色調が常に暗い訳ではなかったこと。神経衰弱の治療をし、画家としての評価が確立した晩年は、色調がやや明るくなった時代もある。体調や精神状態が画風にも影響を与えるのだろう。

★★★★.

ムンク展―共鳴する魂の叫び|東京都美術館