Christopher Nolan, The Prestige (2006)
緻密なサスペンス ミステリーだ。
19世期末のロンドン。手品師のアンジー(Hugh Jackman)とボーダン(Christian Bale)が、同じ師匠の元で腕を競う。アンジーの妻が水槽から脱出する手品で、ボーダンが手首を二重結びにしたために、妻は脱出できずに溺死してしまう。この事件を切っ掛けとして、アンジーとボーダンは対立し始め、お互いに相手の手品の秘密を盗んだり、舞台を邪魔するようになる…
伏線が複雑で、時間が前後に行ったり来たりするので、ストーリーを追ったり、秘密を読み解くのが難しい。もう少し単純化した方が良かったと思う。
★★★..
(以下ネタバレ有り)
ボーダンに纏わる秘密は作品終盤で明かにされるが、死んだかに見えたアンジーが生きていた理由は直接には明かにされない。ネットでの評論の多くは、電気を使った装置でアンジーのクローンが作成されたという説を取っているが、これは余りに荒唐無稽で、納得感が低い。もしこの説の通りだとすれば、本作は最後はオカルトに堕していることになる。
