浮き雲

Aki Kaurismäki, Kauas pilvet karkaavat (1996)

 

路面電車の運転手の夫と、レストランの給仕の妻。慎ましく暮らしている二人がほぼ同時に失業してしまう。酒浸りになる夫と、堅実に職探しをする妻の両方とも、中々仕事が見つからず、生活が困窮していく…

 

陰鬱な描写が続く映画だが、最後は妻の開いた新しいレストランが繁盛して、ハッピー エンドとなる。希望を持ち続ければ道は開けるというメッセージを込めた作品なのだろうが、新しいレストランを開くまでの展開がご都合主義的で、ちょっと白ける。閉店した前のレストランのオーナーが開店資金を出してくれたのだが、そもそも銀行の融資が返済できなくて前の店を売却したのに、新しい店の資金をポンと出せる訳がない。脚本をもう少し練るべきだと思う。

★★・・・

(WOWOWで録画)