男たちの挽歌

John Woo (吳宇森) 英雄本色 (1986)

 

マフィアの男達の友情と、兄の弟に対する愚直な愛情を描いた作品。

 

マフィアの幹部のホーは、自分がマフィアだとは知らない弟のキットが警官になろうとしているのを知って、足を洗うことを決める。最後の仕事に臨んだホーは、密告のせいで逮捕され、3年間の刑務所暮らしを送る。出所しタクシー運転手として人生をやり直そうとするホーを待っていたのは、冷酷な現実だ。正義感が強く、兄を逮捕しようとするキット。幹部に登りつめた後輩のシン。落ちぶれた同僚のマークは、下っ端として屈辱的な境遇に甘んじている。シンを見返そうと持ちかけるマークの誘いを断ったホーだが、シンがキットを罠にはめようとしているのを知り、考えが変わる…

 

このような主題は扱いが難しい。洗練させすぎると薄口になってしまう。しかし、この作品は演技や音楽の感覚が古くさ過ぎる。マーク役のチョウ ユンファは、三枚目的な佇まいで、マフィアの凄みが感じられない。

★★・・・