John Carney, Begin Again (2013)
かつては一世を風靡したものの、現在は落ちぶれて、自分が創設したレーベルからも首になってしまった音楽プロデューサーのダン。飲んだくれの生活を続けていたダンが、バーで演奏していたグレタの才能を見初め、グレタのデモ テープ作成に奔走する...
監督は、ダンとグレタそれぞれの人生を描き、作品に深みを与えている。ダンは浮気した妻と別居中で、娘とのコミュニケーションも上手くいっていない。グレタは、ミュージシャンの彼氏と付き合っているが、彼氏が成功を収めるにつれて、二人の間に溝ができ始めてくる。
デモ テープの製作費を安く上げるために、二人は野外製作という手段に打って出る。バック ミュージシャン達との契約条件は「前金無し」だ。
デモ テープが、ダンが依然所属していたレーベルに気に入られ、グレタはデビューのチャンスを掴み、ダンもレーベルに復帰することができた。
音楽は自分のために演奏し、音楽で稼ぐことを考えていないグレタは、直前になってレーベルからのデビューを辞め、アルバムを僅か1枚1ドルでダウンロードできるようにしてしまう。怒ったレーベルはダンを再び解雇してしまうが、ダンもグレタも幸せそうだった...
本作は音楽の力を感じさせるはずの作品だ。しかし肝心の音楽自体が平凡で、聞き入ってしまうような感じではない。
★★★・・
