ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』(2019)
前半と後半で随分雰囲気が変わる映画だ。
主人公の家族は、経済的に困窮しており、貧しい地域の半地下に住んでいる。僕は韓国の事情に疎いが、韓国にはこういう人も居るらしい。
韓国に住む私がパラサイトに目を覆ってしまった理由 エンタメ映画に描かれたリアルすぎる半地下生活(1/4) | JBpress（Japan Business Press）
息子がふとした切っ掛けで、会社社長の娘の家庭教師になることができた。息子は次に自分の妹の素性を偽り、妹を社長の息子の美術教師にすることに成功する。更に父親がまたも素性を隠して社長の運転手となり、最後は母親が社長の家政婦に収まる。
こうして貧しい一家が資産家一家に寄生していく過程は、乾いた笑いを誘う。しかし、貧しい一家は、気の緩みから自分たちの素性がバレそうになる。ここから先は映画の雰囲気が全く変わり、結末に至るまで凄惨な展開が続く。作品の終わり方には救いが無い。
意表を突くストーリーは楽しめたが、展開が全てという感じの映画なので、ストーリーを知ってしまった後で再度見て楽しめるかどうか判らない。
★★★★.
