6回目の訪問。
La Clairiere(ラ クレリエール)は白金高輪のフランス料理店だ。小さな店だが、白を基調とした上品な内装。複数有るコースの内、安い方を選んだ。先ずはプレートに本日の食材を並べて、給仕が説明する。
アミューズ ブーシュはイチジクとハム。蜂蜜も掛けて微かに甘いが、料理の導入部としても成り立っている。
セップ茸の前菜は、フォアグラやスプマンテ状のソースが複雑な食感を生み出している。
続く皿は、チコリみたいな苦味のあるイタリアの野菜をフリットにしている。揚げ方は精妙で、パルメザン チーズもアクセントとなっている。今まで無かった方向性の皿で、とても印象的だった。
蟹の前菜は、蟹の身を解して、蒸した後に軽く焼いている。コンソメのジュレが見事。
北寄貝は、クスクスみたいな素材を添えて、複雑な味わい。
白子は、中心部のネットリとした食感と、外側のカリッと焼いた食感の対比が素晴らしい。
魚料理は、平目に帆立貝を練り込んでおり、ハンペンを思わせる食感で、少し不思議な味。
主菜の肉は複数の選択肢から森鳩を選んだ。複数の部位を異なる調理法で仕上げている。胸の部分はやや弾力が有り、内臓から作ったサルミ ソースはかなり濃厚。脚などは赤ワインのソースで食べさせる。木の子がアクセントとなっている。かなり古典的な料理だ。
パティシエが入店したせいか、デセールが進化していた。一品目の蜜柑は、酸味と甘味のバランスがとても良い。
二品目は、栗のアイスクリームにメレンゲを掛けたもの。メレンゲはとても軽い食感。見事なデセールだった。
食後にシェフが挨拶に来てくれた。
料理は古典を基にしながら、様々な工夫を凝らしている。一皿毎に大変な手間が掛かっている。満足した。
9/10
ラ クレリエール - la clairiere | 東京都港区白金高輪のフレンチレストラン