珀也(びゃくや)は神楽坂の和食店だ。店名は大将の名前かと思ったが、(陽の沈まない)白夜をもじったそうだ。
簡素な内装。8人掛けのカウンターのみという小さな店を二人で回している。ピアノのジャズがBGMとして流れている。品数の少ないコースを頼んだ。
最初は上質なイクラがご飯の上に載っている。滑らかな食感。
走りだという銀杏は、上品でビールのおつまみに良い。
鯛の椀は、蕎麦との組み合わせで、堅実な味。
鰹の刺身は、辛子や塩で食べるが、これが中々のもの。
揚げたての茄子の煮浸し。万願寺唐辛子と組み合わせて。素材自体は淡白な味だが、恐らく意図的に出汁を濃いめにしてある。
鰻は本日最も印象に残った。蒸すのでなく焼いてあり、皮がクリスピーで香ばしい。
蛸や南瓜の椀。蛸は弾力があるのは良いが、噛み切るのに苦労したので、もう少し薄く切った方が良いと思う。
最後のご飯には、おかずとして焼いた鮭が添えられているが、意外と量があって、満腹になった。
大福餅にシャインマスカットを詰めたデザートは、上品な甘さ。
付かず離れずだが、適度に客達の会話に加わってくる接客は好印象。
コロナ禍の2020年に開店したそうだ。少しずつ客足が伸びてきているのは何よりだ。
8/10