5回目の訪問。
Principio(プリンチピオ)は麻布十番のイタリア料理店だ。店内は狭めで気楽な雰囲気だが、料理は素晴らしい。7品のコースで、主菜は3種類の肉から選ぶというシステムだ(主菜に魚介類は無い)。
突き出しのオリーブは何気ないが美味しい。
ゴールドラッシュ(トウモロコシの一種)のフロマージュ ブラン。微かな甘みと滑らかな食感。キャビアが塩気を添えている。
イタリア料理では珍しい鮃のカルパッチョ。粉末状にした青トマトと合わせるという意表を突く調理法だが、この食感の組み合わせが成功している。
次もイタリア料理では珍しい甘鯛の鱗焼き。鱗のパリパリとした食感が素晴らしい。スープも深い味わい。冬瓜やフィノッキオ(ウイキョウ)との組み合わせも効果的。
パスタが二品。先ずは冷製のタリオリーニ。アオリイカの弾力と雲丹の滑らかさとの組み合わせ。唐辛子の辛みやレモンの酸味が複雑な味わいを生み出している。
タリアテッレは合わせたラグーが深い味わい。
主菜は3種類から短角牛を選択した。柔らかさよりも適度な噛みごたえを重視している。付け合わせの万願寺唐辛子もいい感じ。
ドルチェは2種類からマンゴーを選択した。果肉と滑らかなムースの組み合わせが口の中でとろける。
料理は素材の組み合わせや食感がよく考えられている。自然体の接客にも好印象を抱く。
二人で51,000円。数年前に比べて料金は倍になったが、以前が安すぎたとも言える。
9/10
麻布十番のイタリア料理店|Principio(プリンチピオ)