草片 | Cusavilla

草片(Cusavilla)は、独創的な野菜料理を供するイタリア料理店だ。

場所は西麻布。入口は暗めで雰囲気が有る。我々が座った4人掛けカウンター以外に、テーブルが2卓有る。野菜を主体としたコース料理にペアリングを合わせた。

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客に配られるメニューには、シンプルに素材の名称のみが書かれている。

最初の「菊芋」は、摩り下ろした菊芋とチップスにした菊芋を合わせて、食感の違いを楽しめる。

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「セロリ」は、セロリと柑橘類を合わせて、苦味と酸味を組み合わせている。

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「葱」は、表面が微かに焦げる程度に焼いて、甘味も引き出している。

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「椎茸」は、焼いたチーズとの食感の組み合わせが良い。

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「白菜」は、ル クルーゼで水分を飛ばして旨味を引き出している。

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「自然薯」は、薄く削ったチーズとの食感の組み合わせ。

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「ふきのとう」は、摩り下ろして卵と組み合わせて揚げており、更にハムを添えて、旨味を引き出している。

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焼いた上で燻製にした「牛蒡」は、クロッシュを取ると、魅惑的な燻製香が立ち込める。

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「ほうれんそう」は、オムレツにして優しい味わい。

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シェフはレシピを頻繁に変更するそうだが、「ミネストローネ」は定番として常に供している。様々な野菜を盛り込み、サイフォンで作ったスープは滋味に溢れた味。

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「のらぼう菜」という野菜のパスタは、月の輪熊の肉がアクセントを付けている。

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野菜は基本的に東京で採れたものを使っているそうだ。普段は余り意識しないが、東京でも世田谷より西の方には農地も有る。シェフは東京西部に自家菜園も所有しており、そこで採れた野菜も使用している。

野菜を主体としたコースだが、肉も供される。鹿肉はシェフの出身地である京都産だ。微かな野趣が中々のもの。

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追加料金でトリュフを掛けた締めパスタも作ってもらった。香りが良い。

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カカオのドルチェは適度に濃厚。

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美味しいハーブ ティーで食事を締め括った。

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オープン キッチンで、調理の様子を眺められるのが楽しい。オーナー シェフ以外に調理担当が二人居るが、厨房のコミュニケーションも良さそうだ。調理のピーク時は忙しそうだが、手が空いたらシェフは客に話しかけてくれる。

野菜の美味しさを引き出した料理は極めて独創的だ。魅力的な店だ。

cusavilla 草片

8/10