2001年宇宙の旅

Stanley Kubrick2001: A Space Odyssey (1968)

本作を観るのは2回目だが、好きなのだか嫌いなのだか自分でもわからない。

難解なことで有名な作品であり、特に最後の場面の「意味」は理解しがたいが、映像と音楽は素晴らしいものだ。本作が公開されたのはアポロ11号が月面に到達する前年だが、当時の人々にとって極めて斬新だったと思われる映像は、それから40年経っても全く古びていない。単に撮影技術的に高度だとか、細部までリアリティがあるというだけでなく、鮮烈で時にはシュールな美がそこにはある。

若干陳腐な内容が無いわけではない。中盤で現れる高性能コンピュータHAL 9000は、あたかも意志を備えているかのように描かれているが、実際には2001年時点でもコンピュータが意志を備えるに至らなかったことを、現代の人間は知っている。にも関わらず、HALと宇宙船の乗組員の対立には緊張を覚える。

事後に読んだWikipedia(日本語版)の説明は有益だった。たいていの場合、僕は映画を見る際には余り予習をしないが、本作に関しては事前に予習をした方が良かったかもしれない。2回観ても本作を良く理解できなかったが、後を引く作品だ。数年後にもう一度観てみたい。

(WOWOWで録画)