凄いものを見てしまった。ラファエル ナダルが、圧倒的な強さを発揮し、2017年ローラン ギャロスで10回目の優勝を成し遂げた。
春のクレイ シーズンで、ナダルはモンテカルロとバルセロナとマドリッドで優勝した。直前のローマでこそ若手のドミニク ティームに敗れたが、ローラン ギャロスが始まると異次元の強さを見せ、1セットも失わずに決勝まで勝ち上がった。ローマで負けたティームに、準決勝で圧勝。決勝の対戦相手は世界3位のスタン バブリンカ。この試合は接戦になると予想していたが、蓋を開けてみると、これまたストレイト セットでナダルの圧勝だった。ナダルのストロークは、深く、威力がある。強打で鳴らすバブリンカも、ナダルのボールに押され気味で、中々鋭いショットを打てない。ナダルはフットワークも抜群で、左右に振られても姿勢を崩さずに逆襲できる。
有力な選手では、ノヴァク ジョコヴィッチがティームに、錦織圭がアンディ マレイに 、そのマレイがバブリンカに敗れた。 また、ローマでマスターズ初優勝したアレクサンダー ズブレフが1回戦で、ニック キリオスも早期敗退した。今回のローラン ギャロスでは、ジョコヴィッチとマレイの退潮が続き、#NextGenと呼ばれる若手達も未だナダルの域に達していない。
ローラン ギャロス直後のランキングで、ナダルは久し振りに2位まで登ってきた。ローラン ギャロスを含めクレイ コートを欠場したが、ロジャー フェデラーはハード コートでは絶好調だ。今年の年末は、ナダルとフェデラーのどちらかが1位に、もう一方が2位になっているだろう。
ナダルはローラン ギャロスとモンテカルロで10回ずつ優勝したことになる。これは、あのビョルン ボルグを遥かに上回る途方もない記録だ。ナダルはクレイ コートにおいて史上最高の選手と言えよう。
優勝回数 |
ボルグ |
|
ローラン ギャロス |
10 |
6 |
10 |
3 |
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ローマ |
7 |
2 |