店は札幌の繁華街に在る。料理はお任せのコースのみだ。ワインはペアリングで頂いた。
玉葱のキッシュは素朴な美味しさ。
ピンクグレープフルーツの爽やかな甘みと知床のぼたん海老の甘みが共鳴しており、印象的な一皿。ペアリングのワインは非常に軽く、ジュースみたいだ。
支笏湖のチップ(虹鱒)をカリカリに焼いて、玄米味噌を付けて食べる。この相性が良いのは驚きだ。これはかなり凄い皿だ。写真は無いが、合わせるワインは何故か30年以上前のバルバレスコ。タンニンは殆ど無くなっている。
北海シマエビと茸 アメリケーヌ ソース
ぼたん海老の後ではシマエビは少し分が悪いが、それでも中々のものだ。密に寄せた榎茸が美味しい。ワインみたいな日本酒を合わせる。
新たまねぎと積丹の雲丹のポタージュは、豊かな滋味がある。ここまでは、ペアリングに若干疑問が有りつつも、料理は素晴らしかった。
松川カレイは、トマトやサフランやミントのジュレが清涼感を出している。
乳飲み子羊は、かなり変わった料理だ。焼き鳥のツクネ状にし、レモングラスの味付けで東南アジア風な感触に仕上げている。この皿は、シェフの才気に僕の舌が付いていけなかった。
蝦夷鹿はあさりを合わせたのが意外だ。あさりを合わせることの良し悪しは別として、肉としての存在感が薄かった。
お茶の選択肢
デセールには濁り酒を合わせる
コースの途中までは感嘆したが、最後の肉になって僕の好みからかなり外れてしまったのが残念。価格は東京の一流店並み。