1年振り2回目の訪問。
Manoir(マノワ)はジビエを得意とする広尾のフランス料理店だ。壁は茶色の木に鏡をあしらい、黒のベンチシートを配している。歴史の浅い店ながら、老舗のような落ち着いた風格が有る。
コースが二種類有り、品数の多い方を選んだ。コースと言っても、主菜を多数の選択肢から二品選べ、アラカルトに近い。ペアリングにしたが、ワインの値付けが安いので、沢山飲める人ならボトルを頼んでも良いだろう。
焼いたスッポンやグジュール、海老などのアミューズ ブーシュは、少量ながら旨味が凝縮されている。
「毛ガニの冷製 カリフラワーのブランマンジェと北海道・白糠町のいくらと共に」は、良質ないくらがたっぷりと盛られており、酢か何かで微かな酸味が付けられている。
「北海道・白糠町さやあかねの黒いフォアグラたいやき」は、見た目は黒い鯛焼きだが、中身はフォアグラのソテー。フォアグラには丁寧に漉したジャガイモが添えられており、食感の組み合わせが良い。外側の鯛焼きみたいな皮もジャガイモから作られているそうだ。
「北海道・ひぐまの温かいコンソメスープ 気仙沼・ふかひれ ひぐまのアメリカンドックと共に」は、蓋を取ると煙が立ち上がってくるという演出。適度に濃厚な味が後を引く。
「蝦夷あわびのパイ包み焼き 鮑の肝ソースで」は、肝のソースの微かな苦味が心地良い。パイは軽い食感。
「北海道・岩見沢高麗きじのロースト アルビュフェラーソースで」は、旨味が凝縮された鶏肉みたいな味わい。適度な噛みごたえ。ソースも良質。
デセールやミニャルディーズも中々のもの。
今回頼んだ品数の多い方のコースは、分量がかなり多く、完全に満腹となった。
給仕達の人当たりも良く、接客も好印象。
8/10