店名のΑμάρανθος(アマラントス)は、ギリシャ語でヒユ科ヒユ属の植物で一年華の花で、「しぼまない、色あせることのない」という意味だそうだ。10席のカウンターを調理二人、接客二人で回している。コース一種類のみ。
カナッペは少量ながら印象的。和牛ほほ肉という意外な素材は適度にサシが入っている。トウモロコシから作ったポレンタは、微かに甘い。キャビアの適度な塩気。
蕪のコンソメは、品種を変えて一年中供しているそうだ。シンプルながら滋味に満ちた味わい。
スズキとスナップエンドウ。トマトのジュレが微かな酸味を加えている。
甘みを抑えたブリオッシュのようなパンは個性的 。
野菜の一皿は丁寧に仕事が施されており、優しい味わい。
濃密玉子 シャンピニオン コンソメは、 中に卵が隠れており、全体を崩すと、とろけるような食感になる。
クロムツは、皮の焦げ目の付け方が適切で、ソースも美味しい。
花悠仔豚のロティは、部位が3種類。脂の部分をカリッと焼いている。少し中華料理を思わせる味わい。
デセールはとても良かった。
高知県産ミルクは、喜界島の塩を隠し味とし、更にオリーブ オイルで変化を付けている。味の要素のバランスが絶妙。
レモンのメレンゲの中には濃厚なショコラ。全体を崩して、混然とした味わいに。
各皿とも何気無い感じながら、高い技量で丁寧に調理している。
8/10