雫石でショート スキー

年末年始は雫石でスキーを楽しんできた。雫石は本州の中で恐らく最も雪質の良いスキー場の一つだろう。今年は各地で雪不足となったが、雫石は大部分の斜面が滑走可能だった。とは言っても、2本あるゴンドラのうち1本が運休していたが...

 

雫石に行ったのは2回目だが、スキー場自体はとても良いと思う。雪質は粉雪だし、斜面は変化に富み、ゴンドラを使えば長距離の滑走も可能だ。

 

雫石の大きな欠点は、宿泊施設やレストランなど「街」としての魅力が低い点だ。スキー場の近くにある宿泊施設はプリンス ホテルのみ。プリンス ホテルはスキーの観点からは機能的だが、無味乾燥で、食事も不味い。酒も夜11時までしか飲めない。歩いていける距離に他の飲食店が無いので、こんなプリンス ホテルに閉じ込められてしまう。

 

僕はフランスやスイスのスキー場にも何回か行ったことがあるが、それらと日本のスキー場の大きな違いの一つが、街としての魅力だ。欧州のスキー場は街並みがシックだし、飲食店や買い物をするところも豊富で、スキー以外にも楽しめる。それに対して、日本のスキー場は大きく二通りに分かれる。一つが、雫石のようなプリンス ホテル系のスキー場で、これらはスキー以外の楽しみがほどんとない。一方、「街」が存在するスキー場の多くは、街並みが雑然としていて、ガキっぽい感じだ。日本にももっと大人のスキー場があると良いのだが...

 

雫石では、初めてショート スキーに挑戦した。ショート スキーは、通常のスキーよりはるかに短く、別名ファン スキーとも呼ばれている。今まで眼中に無かったのだが、スキーに出かける直前に知人にショート スキーの魅力を聞かされ、試してみる気になったのだ。

 

やってみると、これが面白い。違和感は半日程度で消え、後は自由自在に(ちょっと大げさか)滑れる。軽いので取り回しが良く、急斜面でのウェーデルン(僕は余り巧くないので「ウェーデルンもどき」だが)も楽だ。板が短い割には安定性も悪くない。個人的に通常のスキーとの違いを最も感じたのは、コブでの取り回しの良さだ。僕はコブをずっと苦手としてきたが、今回はコブを滑るのが楽しかった。また、ストック無しで滑れるのも新鮮な感じだ。

 

ショート スキーで2日半滑ったが、もう通常のスキーには戻れない。今回はショート スキーをレンタルしたが、次回は買うぞ。