アダプテーション

スパイク ジョーンズ 「アダプテーション

公開時に見逃してしまった映画「アダプテーション」をレンタルで観た。「マルコビッチの穴」(Being John Malkovich)と同じ監督と脚本家だということで期待したが、期待はずれに終わってしまった。

 

脚本家チャーリー カウフマン(Nicolas Cage)は、新しい映画の脚本が中々はかどらずに苦労している。脚本の原作は雑誌New Yorkerの女性記者(Meryl Streep)が著した本で、原作の主人公は花の蘭の魅力に取り付かれた園芸家の男(Chris Cooper)だ。脚本を何度書き直しても行き詰ってしまうチャーリーは、原作者スーザン オーリアンと園芸家の関係に興味を持ち、双子の兄弟ドナルド(Cage)と共にスーザンを尾行する。チャーリーとドナルドは、思わぬものを見かけたために、危険に巻き込まれる…

 

脚本家が自分の執筆の過程を脚本にする、という面白い試みだ。しかし、この試みは成功しているとは言いがたい。映画の前半は気の抜けたコメディで、後半は締りの無いサスペンスといった感じ。マルコビッチの穴(Being John Malkovich)で、どこまでが現実でどこまでが虚構だかわからない不思議な感覚のコメディを生み出したジョーンズとカウフマンのコンビだが、この映画では題材に凝り過ぎて空回りしている。

 

 

★★・・・