この鮨屋の立地は学芸大学駅の近くだが、表通りから少し奥まったところにあるので、地元の僕も最近までその存在に気が付かなかった。
表に店名すら表示されていない禁欲的な店構えに興味を抱き、思い切って入店してみた。店主は意外にも気さくな感じで、写真撮影も可。「しお」という変わった店名は、店主の名前とは関係なく、調味料の塩から取ったそうだ。店名のせいか、握りの塩の振りは全体的にやや強めで、ここは好みが分かれるかも知れない。
メニューはお任せのみで、追加で数貫頼むこともできる。摘まみが数品供された後に、握りが続き、握りには全て味が付いている。小肌や赤貝といった正統的なネタも上質。加えて、摘まみのコチや握りのシシャモ(秋限定)のような変わり種でも楽しませてくれる。穴子は白焼とタレの2種類を供するという面白いスタイル。
酒を多少頼んでも、客単価は1万円台前半。都心なら、遥かに高くなるだろう。東横線沿線の人にはお薦めの店だ。
★★★★★