「鮨 あらい」は、銀座と新橋の中程に在る。小さな店だが、カウンターとカウンター個室が有り、席数は10数席だろうか。この日はカウンター個室で二番手の方に握ってもらった。
お任せで、先ず摘み、その後握りというスタイルだ。
摘みは刺身も美味しいが、手を掛けた品も良かった。例えば太刀魚の焼き物は、焼き方も良いし、柚子などから作ったジュレが、品の良いアクセントを付けている。茶碗蒸しは、梅の程良い酸味が効いている。
握りは正統的なもの。舎利は硬めで、米の一粒一粒が立っているような感触がある。
赤身と中トロとトロの3種の鮪は、この日の白眉で、口の中でとろけそう。墨烏賊、鯵、雲丹も上質。煮切りを塗った穴子は、とても柔らかい。
握りが大きめなせいか、見た目以上に満腹となる。
職人は話もし易く、カウンターの雰囲気も良い。
9/10