Sincere | シンシア

Sincere(シンシア)は、美味しく楽しいフランス料理店だ。

店は原宿から少し離れた所に在り、集合住宅(マンション)の一室を店舗にしている。地下ながら中庭に面したような作りで、開放感が有る。内装は上品でありつつ、オープン キッチンが活気を生み出している。

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コースの一皿目は鮑のジュレ仕立て。鮑の弾力感とジュレの滑らかな食感の対比が良い。

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二皿目に5品ものアミューズ ブーシュが出てきた。それぞれ手が掛かっている。特に印象的だったのは、鶉の卵のブーダン ノワール。卵がプリッとした食感。金柑とフォアグラのキャンディは、フォアグラのネットリとした感触と金柑の爽やかな酸味の対比が良い。

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神経〆の鰤は、焼き加減が良く、丁寧に漉した根セロリのソースも印象的。
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香ばしいブリオッシュは、付け合わせというより、これ単体で楽しむような感じだ。

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毛蟹や帆立貝をジュレで包んだ皿は、毛蟹が口の中で解けていく感じが心地良い。

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魚のパイ包みは、この店のスペシャルテだそうだ。鯛焼きを模したパイの中に焼いた魚が包まれている。中の魚は日々変わるそうだが、この日は偶々中身も鯛だった。甲殻類から取ったソースは、適度に濃厚でありつつ上品な味。

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この日の主菜は牛肉。焼き加減が的確で、添えた芽キャベツやケールも美味しい。トリュフとソースが味に深みを与えている。

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日本的な締めの感覚でストウブご飯が供される。トッピングの選択肢が複数有るのが楽しい。僕が選んだ白海老は、軽い揚げ方が心地良い。

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デセールは二種類から選べる。お腹に余裕の有る人は二つ頼んでも良いそうだが、僕は一つだけ選んだ。柑橘類を甘く煮て飴を添えた上品な味。

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お茶に合わせて供されたお茶菓子は、自然を模した皿から食べられる品を探すという趣向。楽しいだけでなく、味も良い。

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お土産として、マドレーヌやブリオッシュなどをかなり包んでくれた。

料理は良く工夫されており、楽しい趣向も盛り込まれている。ペアリングは選択肢が豊富。親しげな接客も好印象。流行っているのも、むべなるかな。

8/10

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