AMPHYCLÈS(アンフィクレス)は水天宮に在るフランス料理店だ。
3卓の小さな店をシェフ一人で回している。内装は簡素で、客席の間隔も狭め。コースのみだが、主菜の肉は3品から選択できる。
アミューズ ブーシュの稚鮎はエスカベッシュという意外な調理法。
ブーダン ノワールはかなり良かった。クロメスキというコロッケ状に調理しているが、何気ない感じながらも揚げ方が精妙。豚の血を使った料理だが、味わいは軽やか。
甘鯛の松笠焼きは、蜂蜜の甘味を併せるという意外な調理法。添えた蛸は弾力感が極めて強く、少し大き目に切ったら噛み切るのに苦労した。
主菜は小鳩のロワイヤルを選択した。鳩のガラとワインで作ったソースは極めて濃厚で、古典的な味わい。
デセールのババ オー ラムは、直球の古典的な品。
ワインはグラスで進めたが、一杯毎の分量が他店の倍くらい有ることに驚いた。客としては有難いが、ワインに余り利益を乗せていない感じがする。
忙しい中、時々声を掛けてくれるシェフの語り口は熱く、古典的なフランス料理への愛情を感じる。
7/10