'O Pulecenella

クリスタル ケイのコンサートを聴いた後,横浜の'O Pulecenella(オ プレチェネッラ)で夕食をとった。ここで食べたのは10ヶ月ぶりだ。クリスマスということで,超満員で,コースのみ選択可能だった。

 

「先出し」は,フォアグラのテリーヌと栗のスープと根セロリのシューが一皿に少しずつ乗ったもの。根セロリの味が斬新。

 

前菜は,海の幸のサラダ,自家製カラスミ添え。海の幸のサラダは平凡なもの。カラスミは粉末状のものが少し添えてあるだけで,味が感じられない。良くも悪くもない標準の味。

 

続く「水牛のモッツェレラ,水牛のリコッタ,ナポリサラミの包み焼きピッツア」は素晴らしい。生地はやや厚めでモチモチっとしたもの。モッツェレラとリコッタは,生地の上でなく中に包まれている。味,食感とも見事で,サラミの微かな塩味も,全体の味を引き締めている。

 

パスタは「春菊のラビオリ,スプマンテのソース,キャビア添え」。キャビアは量も少なく,添えている意味が余り感じられないが,ペースト状にした春菊をラビオリに詰めるという斬新なアイディアは,いい結果を生んでいる。スプマンテのソースは,酸味のあるオランデーズ ソースみたいな味だが,これも中々良い。

 

セコンドの「和牛頬肉の赤ワイン煮込み,黒トリュフ添え」も,しっかりとした味だ。しかし,多くの店で食べられるもので,あまり斬新さは無い。また,黒トリュフの香りがしなかったのは残念。

 

ドルチェは,「ピンクのモンブラン」とミントのカキ氷とバナナのムースを一皿に盛ったもの。「ピンクのモンブラン」は,中にイチゴと柔らかいアイス クリームを詰めたもので,モンブランとの食感との組み合わせが良い。

 

全体を通した感想は,ピッツァがとても素晴らしく,その他の皿も水準を上回る。

 

グラスワイン2杯だけに抑えたせいか,二人で2万円強。クリスマスで繁忙を極めただろうに, ピッツアをはじめとして,各皿の味が高水準だったのはとても良い。