鬼太鼓座の公演を観た後、京橋のバルバリ(旧名ぼんぼり)で夕食をとった。
バルバリは、ビストロ的な料理を供する居酒屋と言えるだろうか。焼酎の品揃えが多そうだが、蒸留酒を飲まない僕には猫に小判だ。
料理の水準はかなり高い。鳥のレバーのパテは、微かな甘さが味に膨らみを与えている。料理人に味付け方法を訊いたら、なんとポルトを使っているとのこと。
海老のジュレを入れたガスパッチョは、良くあるようなスープとは異なり水分が少なめで、またニンニクの味が強いなど個性的な味付けだが、蒸し暑い季節にはピッタリの一品。海栗を入れた冬瓜とじゅんさいも、爽やかな感じ。
印象に残ったのが、アグー豚のカツレツ。良くあるような豚カツとはかなり感じが異なり、イタリア料理の仔牛のカツレツの豚版といったところ。良質の肉をかなり厚切りにして揚げているが、火の通し方も衣の付き方も見事。やや脂身が多いが、肉質が良いため余り気にならない。
締めのご飯の炊き方は今一つで、中途半端に硬かった。
デザートの味は中々だったが、コーヒーや紅茶の類が無いこの店でデザートを頼むのはちょっと中途半端という気もする。