久しぶりにラシェット ブランシュで夕食を摂った。
前菜は初挑戦の『かきのポワレ カレー風味』。大振りで弾力感のある牡蠣の質も、火入れも、控えめなカレーの味付けも、上等なものだ。連れの『鱈の白子と芽キャベツのポアレ』を若干つまんだが、こちらもいつもの通り、とろけるような味わい。
主菜は『和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み』と『エゾ鹿とフォアグラのパイ包み焼き』を二人で取り分けた。
平凡な料理の『和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み』が、このシェフの手にかかると非凡な味に変化する。肉の何と柔らかいことか。脂身に頼るのではなく、赤身で見事な柔らかさを実現している。ソースは質の高いワインから丁寧に作られたと思われる、上品かつ深みの有る味。
『エゾ鹿とフォアグラのパイ包み焼き』も、いつもの通り見事な出来。不快にならない程度の獣臭さが、旨い肉を食べたという印象を残す。
デセールの『いちごとフランボワーズのタルト』は、上品な甘さ。
連れの皿を少し分けてもらったので、1人前強食べたのだが、更に調子に乗ってフロマージュも食べたら、翌日胃がもたれてしまった。旨かったが...
この店の欠点を強いて探すなら、品数が少なく、かつメニューがいつも代わり映えしないので、数回来たらメニューを食べ尽くしてしまうということか。でも、いつ来ても裏切られることがない。
二人でエルミタージュのドゥミを頼んで22,000円。プライス パフォーマンスが良すぎ。経営的にはもう少し値上げしても良いとは思う。
★★★★★