ナダルがローラン ギャロスで12回目の優勝

信じられない強さだ。ラフェエル ナダルがロジャー フェデラーを準決勝で、ドミニク ティームを決勝で破り、ローラン ギャロスで12回目の優勝を成し遂げた

今期のナダルは最近まで不調だった。インディアン ウェルズで怪我をして途中棄権し、クレイ シーズン前半はモンテカルロでもバルセロナでも決勝まで進めなかった。しかし、過去にも似たようなことがあったが、ナダルはローラン ギャロスに向けて調子を上げてくることができるナダルはインタヴューで「細かいことの積み重ねだ」という旨のことを述べていたが、この調整力は見事だ。

フェデラー ファンとしては、フェデラーナダルに完敗してしまったのが残念だ。フェデラーがどこに打っても決められず、そのうち崩れていくというのは、過去に何度も見た光景だ。フェデラーはサーヴの調子が良くなかったが、サーヴが良くても勝てなかっただろう。

ティームは2年連続で決勝でナダルと対戦したが、今年も勝てなかった。ローラン ギャロス以外のクレイではナダルに4勝しているが、ローラン ギャロスではナダルの調子が一段と上がる。ティームは第2セットまではナダルと互角に打ち合い、第2セットはティームが取った。しかし1セット取ったことで若干緊張が緩んでしまったのか、第3セットの前半にプレイの質が下がり、そのまま挽回できずに試合が終わってしまった。それに比べて、ナダルは最初から最後まで高い質のプレイを維持することができた。身体能力や技術だけでなく、こういう精神面もトップ クラスの選手には必要だ。しかし、調子のいい時間帯では、ティームはナダルに打ち勝っていた。数年中にティームはローラン ギャロスで優勝できるだろう。

ビョルンボルグがローラン ギャロスで優勝したのは6回だ。ナダルの優勝回数はその倍だ。クレイでのナダルの強さはテニスの常識を超越している。