Epicureは、パリのLe Bristol Parisホテルのメイン ダイニングだ。室内は白い木を基調とし、花柄のカーテンがアクセントを添え、上品な雰囲気を漂わせている。メニューにはアラカルトとテイスティング メニューが有るが、我々は夕食に訪れ、アラカルトから定番を選択した。
二皿のアミューズの質が高く、期待が高まる。
前菜は、 マカロニにトリュフやアーティチョークを詰め込んだもの。色彩も美しく、フランス料理を食べたという実感がする。
主菜は、ブレス産の雌鶏を、豚の膀胱の中で蒸し焼きにし、ザリガニや木の子などを添えている。膀胱自体は食べないし、もちろん綺麗に洗っている。この店の名物らしく、我々を含めて、客の半分位がこの品を注文していた。客の目の 前で給仕が大きく膨れた膀胱にナイフを入れ、その後、鶏肉を素早く切り分ける様が面白い。パフォーマンスだけでなく、味も見事なものだ。鶏肉に有りがちな繊維感が全く無く、今までに経験したことのないような柔らかい食感の鶏肉だ。ただし、分量が極めて多いので、(僕を含め)少食な人は食べ切るのに苦労するかもしれない。
デセールは、濃厚なココアのクリームにアイスクリームを添え、隠し味の塩で味を引き締めている。かなり分量が多く、甘いだけだったら飽きてしまうだろうが、苦味や塩気もあるので、とても楽しめる。
全般的に堂々たるフランス料理でありつつ、重くなりすぎていない。ミシュラン三つ星ながら、給仕たちの乗りは良く、記念撮影をする際に複数の給仕達がポーズを決めて一緒に写真に収まってくれた。こういう接客を好まない人もいるだろうが、僕はいい印象を抱いた。
Epicure | 3 Michelin Star Restaurant Paris
★★★★★