「鮨 いち」は西麻布交差点近くのやや判り難い所に在る。店内は8人掛けのカウンターだけであり、鮨屋にしては珍しく、ジャズ風のBGMが掛かっている。
摘みから始まり、握りへ進むというスタイルだ。
印象的だった摘みの一つが、湯葉の上に雲丹を載せて、そこに餡を掛けたもの。トロリとした食感が良い。
燻ったカマスは、程よく脂が乗っている。
鰯の摘みは胡麻を掛けているが、その組み合わせが意外と良い。
雲丹が再度握りとして出てくるが、シャリに雲丹を練り込み、その上に大振りな雲丹を載せており、とろけるような食感に陶然とする。
小肌の握りは、酢が弱めなのが良い。
赤身とトロの鮪も上質。
穴子は甘めの煮切りで供される。
車海老の握りと北寄貝の握りを追加し、ブランマンジェのデザートで締める。
全体的に中々美味しく、満足した。
8/10