ab restaurantは四谷の表通りから少し奥まった所に在る。集合住宅(マンション)の一階を店舗に改装し、室内4席に加えてテラスも有るが、シェフとソムリエ兼給仕の二人で店を回しているので、予約は一日に3組までしか受け付けていないそうだ。3種類のコースの内、中間のコースを選択した。
アミューズ ブーシュは、じゅんさいという意外な素材。コリアンダーなどを加えて若干辛みを付けて夏に相応しい味に仕上げている。
続く皿は、この店の定番らしい小肌。鮨みたいに軽く酢で締めた小肌をテリーヌにし、豚の脂で巻いている。難しい素材の組み合わせだが、上手く纏めた爽やかな味だ。
ガスパチョは、西瓜を多めにし、若干トマトを加えている。中に入っているのは上質な帆立貝。この皿も爽やか。
続く皿は数種類の茹でた新鮮な野菜をマリネにし、軽く胡椒を振っている。
ソテーした鱸は米を合わせている。この米はリゾットというより、和食のお茶漬けを洋風に再構築した面白い味だ。
牛肉のハラミは若干固かったが、焼き加減は中々良い。
デセールのクリームは上品な味。
料理は和食の素材を多用しながら、和食とも伝統的なフランス料理とも異なる興味深い味になっている。給仕の説明は丁寧で、好感を抱く。
7/10
【公式】ab restaurant | イノベーティブ・フュージョンがコンセプトのフレンチとナチュラルワインが愉しめる隠れ家レストラン