青空 | はるたか

青空(はるたか)は銀座と新橋の中間辺りに在る鮨屋だ。白木の8人掛けのカウンター。鮨屋としては空間に余裕が有り、客数を鑑みると店員は多めだ。お任せを頼んだ。

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摘みと握りを合わせるとかなりの品数になるので、感想は一部の品についてのみ。

摘みは野菜は使わず魚介類のみ。正統的な美味しさだ。

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伊勢海老は素材も良く、数かに酸味を帯びたジュレや、添えられた出汁も見事。

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鮑は弾力感と柔らかさという相反する食感を両立させている。肝から作り、微かにトロミを加えた出汁も素晴らしい。

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鰻の蒲焼は、鰻専門店を凌駕している。

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握りの舎利は、やや硬めの炊き方で、酢の利かせ方も若干強め。好みは分かれると思うが、僕は気に入った。

墨烏賊の握りは、見た目が先ず美しい。素材の食感も硬すぎもせず柔らかすぎもせず、適切だ。

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鮨屋では珍しい鱚の握りも、締め方がとても良い。

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鮪は、赤身、大トロに近い中トロ、そして大トロと三連続。素材はどれも最上。

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車海老の握りは、茹で加減が丁度良い。

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穴子は、驚くほど柔らかい。

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細かい点を言うと、帆立の小柱や雲丹の巻物に使っている海苔の質が極めて高い。

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ご主人も含め、店員は客に良く目を配っている。無駄口はきかないが、客の会話を良く聞いており、さりげなく会話に加わってくる。

全体的に突出した個性は無いものの、正統的な仕事の平均点が極めて高く感じる。極めて高価な店だが、納得してしまう。

10/10