ジャパン オゥプン決勝

今年のジャパン オゥプン(TVで観戦)は、決勝でなんとアンディ マレイがラファエル ナダルを逆転で下して優勝した。

 

これまでの両者の対戦成績は、ナダル14勝に対してマレイが4勝、しかも今年はナダルが4戦全勝と、圧倒的にナダルが勝ち越していた。しかし今日のマレイは、いつもとは異なっていた。

 

ノヴァク ジョコビッチが現在ナダルに6連勝中だが、彼の戦法の特徴は、フォアハンドをナダルのバックハンドに粘り強く打ち続けてナダルの強烈なフォアハンドを封じるというものだ。そして、今日のマレイはジョコビッチと同じ戦法をとっていた。

 

第1セットはマレイの戦法が功を奏していなかった。ナダルのバックハンドを突いていたものの、フォアハンドが浅めだったし、ナダルが粘り強くバックハンドを返し続けると、マレイが先に崩れていった。しかし、マレイは第2セットから体制を立て直した。マレイのフォアハンドとナダルのバックハンドの応酬が何本も続いて、ナダルに若干隙ができたときにマレイがウィナーを決めるという場面が何度も見られた。第3セットは、珍しくナダルの方が粘りを欠き、マレイに一方的に負けてしまった。

 

今回の勝利でマレイは自信を付けたことだろう。このところジョコビッチは故障のため大会を欠場しているので、来年1月の全豪でマレイが勝利する可能性も出てきた。

 

僕はロジャー フェデラーのファンだが、今年のジョコビッチや今日のマレイの戦法はフェデラーの参考になると思う。フェデラーナダルが対戦するときは、ナダルは自分のフォアハンドのほとんどをフェデラーのバックハンドに打つ。一方フェデラーはフォアハンドの逆クロスを多用するので、結果的にナダルがフォアハンドを打つ機会が多くなってしまう。フェデラーもフォアハンドはもっとナダルのバックハンド側に打つべきだろう。