アンディ マレイ

ロンドン オリンピックの金メダルで、自信を得たのだろうか。アンディ マレイが、全米オープンでグランド スラム初優勝を果たした。

 

去年までのマレイは、才能はありながらも、大きな試合での勝負強さに欠ける感じがした。グランド スラムで初優勝した年齢は、フェデラーが21歳、ジョコヴィッチが20歳、ナダルに至っては19歳だ。25歳で初優勝したマレイは彼らに比べると遅咲きといえる。

 

そのマレイが今年コーチとして雇ったイヴァン レンドルは、グランド スラムの決勝で4回敗退し、小心者と揶揄されながらも、24歳にして全仏で初優勝を果たした。グランド スラムの決勝で4回敗退したマレイにとって最も必要だったのは、重圧を跳ねのけたレンドルの経験だったのだろう。遅咲きのレンドルは、グランド スラムで8回優勝し、長らく1位の座に君臨した。マレイがレンドルと同じような軌跡を辿れるかどうか、とても興味深い。

 

2004年から2011年までは、年間4回のグランド スラムで、フェデラーナダルかジョコヴィッチの誰かが2勝ないし3勝してきた。その前の2000年から2003年までは、今年と同じように、年間4回のグランド スラムの優勝者が全て異なっていた。この時期は、サンプラスのキャリアが終盤に差し掛かり、フェデラーの覇権が確立するまでの中間期だった。来年以降テニス界の勢力図はどう変わっていくのだろうか。