ロジャー フェデラーがウィンブルドンで8回目の優勝

2017年ウィンブルドンでロジャー フェデラーが偉業を成し遂げた。

今までウィンブルドンでのフェデラーの優勝回数は7回で、ピート サンプラスおよびウィリアム レンショーとタイだったが、マリン チリッチとの決勝に勝ち、これで優勝回数は男子として歴代単独最多の8回となった。

前哨戦のハレで1セットも失わずに優勝したフェデラーは、ウィンブルドンでも圧倒的な強さを見せ、自身としてウィンブルドンで初めてセットを失わずに優勝した

オープン化以降、グランドスラムでセットを失わずに優勝したのは、今回のフェデラーを含め、5人、10回しか無い。

Player 

Titles

Tournaments

Bjorn Borg

3

1976 Wimbledon, 1978 & '80 Roland Garros

Rafael Nadal

3

2008, 2010 & '17 Roland Garros

Roger Federer

2

2007 Australian Open, 2017 Wimbledon

Ilie Nastase

1

1973 Roland Garros

Ken Rosewall

1971 Australian Open

(出典: http://www.atpworldtour.com/en/news/wimbledon-2017-final-federer-cilic)

チリッチとの決勝戦は、序盤はチリッチの強力なストロークフェデラーが押され気味で、接戦になりそうな展開だった。しかし、足のマメが痛み出したチリッチは、第2セット序盤にトレーナーを呼び、なんと泣き出してしまった。この後チリッチのエラーが増えていき、試合後半は大味な展開となってしまったのが残念だ。

とは言え、大会を通じて、フェデラーは浅いポジションから速い展開を見せる攻撃的なテニスを続けた。そして最近の傾向として、リターンの確率が高いし、バックハンドも安定している。現在35歳のフェデラーは、10年前の20代半ばよりもテニスの質が上がっている。

去年のウィンブルドンの準決勝でフェデラーはミロス ラオニッチに敗れた。終盤にフェデラーが珍しく転倒し、しばらく立ち上がれなかった時は、僕は「フェデラーは限界なのだろうか」と思ってしまった。あれから1年。今年のフェデラーは、ここまで全豪オープン、インディアン ウェルズ、マイアミ、ハレ、そしてウィンブルドンで優勝している負けたのは、ドバイとシュツッツガルトの2大会のみだ。ファンとして、フェデラーの復活は感無量だ。

今の調子が続けば、フェデラー全米オープンでも優勝し、ランキング1位に返り咲く可能性が高いと思う。今年はフェデラー、そしてフェデラー ファンにとって、最高の年となりそうだ。