白金高輪のL’Assiette Blanche(ラシェット ブランシュ)に久し振りに訪れた。
時流故かアラカルトが廃され、コースのみになったが、事前に主菜の希望を伝えておいた。
定番の豚のリエットに続いて出てきた前菜の一皿目は鰤。生に近い燻製で、新鮮な感触を活かしながら、微かな風味を加えている。下に敷いた茄子のピューレとの相性も良い。
定番のオマールは、バターを使ったソースが適度に濃厚で、満足度が高い。
ポワレしたセップ茸は、シェフが得意とするリゾットに載っているが、香りがとても良い。軸の部分は、まるでフォアグラのような食感で驚いた。
甘鯛のポワレは、最近流行の鱗焼きではないが、身は浅めの火入れで、皮はパリッとした火入れが卓抜だ。酸味のあるソースも見事。
主菜は事前に希望していた蝦夷鹿とフォアグラのパイ包み。この店の鹿は、野趣を程良く残した仕上げだ。パイのサクッとした感触も素晴らしい。
無花果のコンポートは上品な甘みだ。
店の性格上、ワインは気軽なものが多い。
L’Assiette Blancheは長年同じレシピを保ち続けている。新しい発見は無いが、いつもと同じ味が良いのだ。
価格はかなり安く、料理だけなら一人1万円以内で済む。
8/10