ヨーロッパを何箇所か旅行してきた。
季節を選べるなら春か秋が望ましいのだが、諸般の事情により、1月という余り良くない時期になってしまった。
ロンドン5泊、ロンドン郊外のタップロー2泊、バルセロナ4泊、ロワール2泊、パリ5泊で、ほぼ3週間という長旅だ。
出発
予約したMKタクシーで7:00に自宅を出発し、羽田空港に35分で到着。
コロナ ウィルスに起因する行動制限が無くなって、出張や旅行の需要が戻っているせいか、5週間前という直前に手配を始めたらプレミアム エコノミー クラスが取れなかった。迷ったが、少し贅沢をしてビジネス クラスにしてしまった。
羽田空港に着いたら、エコノミー クラスだけでなくビジネス クラスもチェックイン カウンターに長蛇の列ができていた。ビジネス クラスにこんなに行列ができるのは、珍しいのではないか。
ロンドンに到着し、タクシーでKensington の宿まで約40分。
今回は、長期の旅行なので、初めての試みとして、ロンドンとパリではAirBnbを利用した。
ロンドンのAirBnbの宿は、立地は高級住宅街のKensingtonと、素晴らしい。これで5泊で11万円台なので、とても安い。
ただ、内容は値段なりだ。場所や鍵の開け方が判りにくく、到着した時は心細い思いをした。地下に在るが、エレベーターが無く、重いスーツケースを持って階段を昇り降りする必要がある。鍵はスマート フォンにインストールしたアプリで開けるので、ネット接続に問題があったら鍵を開けられない。ある時WiFiルーターの電池が切れてネットを使えなくなったが、予備のバッテリーを持っていたので、なんとかなった。他に細かい問題も幾つか有った。例えば、洗濯機は在るものの洗剤が無いので、近くのスーパー マーケットまで、洗剤を買いに行く必要があった。また、乾燥機の性能が悪く、外出から戻っても洗濯物が完全に乾いていなくて、再度乾燥をする必要があった。再度の乾燥でも完全には乾かないので、洗濯物をヒーターの上に乗せて、最後の乾燥を行なった。これらの問題は、住んでいれば慣れるのかもしれないが、短期滞在ではかなりのストレスとなる。この宿がAirBnbでは高い評価だったので、AirBnbにはホテルと同等の快適性を求めてはいけないということか。
到着した夜の夕食は、宿の近くで適当に探した店で軽く摂った。後にネットで検索してみたら、そこそこ名の知られた店みたいだが、味付けが全般的に辛めで、余り楽しめなかった。
ロンドン二日目は、朝一番に、Shoreditchという若者に人気らしい新しいエリアに訪ずれた。場所はLiverpool Street Stationの近く。人通りが少なく、閉じている店も多く、活気が感じられなかった。平日の午前中だったせいだろうか?
続いてSt. Paul’s Cethedralへ。さすがに壮麗で、宗教心の無い僕でも、見事だと思った。
★★★★.
直ぐ近くのSt. Martin’s le Grandへ。僕がかつて某総合研究所時代に働いていた場所だ。今は別の会社が入居しているが、懐かしい。
ロンドンで一番の高層建築物であるThe Shardの展望台に登る。かなり人気なので、事前にチケットを購入する必要がある。眺めは流石に良い。
★★★★.
Tower of Londonに訪れたら、臨時の「メインテナンス」で休業していた。後日報道で知ったのだが、岸田文雄首相がこの時、訪れていたためかもしれない。
Tower Bridgeは歴史を感じさせる重厚な建物。
★★★★★
夕食までしばらく時間が有ったので、その前にCovent Gardenへ。20数年振りの訪問だが、高級店が増え、より華やかな雰囲気になっていた。中央の広場で大道芸人が芸を披露するのは変わりない。
★★★★.
偶然見つけたWhittardという店で紅茶を買う。
続いてRegent Street。ユニクロの店が在った。
★★★★.
Tower Hillに戻り、夕食はフォーシーズンズ ホテルのLa Dame De Pic Londonで。強い個性は無いが、上品で上質な料理だ。
La Dame de Pic London - 碑文谷亭日乗
ロンドン三日目の午前は、グリニッジへ。泊まっていたのがケンジントンなので、1時間以上掛かった。
国立海洋博物館(The National Maritime Museum)
★★★★.
旧天文台(Old Royal Observatory)は、近くの水道管が破裂して水が無いとのことで、残念ながら入れなかった。
しかし、この辺りは高台なので、眺めは素晴らしい。
★★★★★
帆船のカティサークは中に入れる。
★★★★.
グリニッジからタワー ヒルへは初めて船を利用した。景色の変化も楽しく、気持ち良い。
★★★★★
ロンドン塔(Tower of London)。大物の処刑が行われてきた血塗られた歴史。
★★★★★
退役した巡洋艦HMS Belfast。中も興味深いし、夕暮れのTower Bridgeの眺めも良い。
★★★★.
夕食はFulham まで行き、Harwood Armsというガストロ パブで摂った。パブとレストランの間にあるが、よりレストランに近い感じ。
ロンドン4日目は、Northern Lineに乗って、1990年代の前半に住んでいた場所を訪れる。先ずは、Hampstead、次いで坂を徒歩で一駅下ってBelsize Parkへ。落ち着いた街並みの雰囲気には殆ど変化が無い。
しかし、飲食店など個々の店は大部分が変わっており、良く通った店は存在しなかった。これは仕方無い。Belsize Parkのブラッセリー(僕が住んでいた時には無かった)で昼食を摂る。
昼食後は大英博物館へ。実は住んでいた時は訪れたことが無かった。住んでいればいつでも行けると思っているうちに、時期を逸してしまったのだ。全部観るのは大変なので、エジプト関係のみ見た。さすがに充実しているが、これらはエジプトの立場では収奪された物品ということになろう。
★★★★.
その後、国会議事堂へ。壮麗な建物だ。中は見学できない。
★★★★.
国王や女王の戴冠式が行われるWestminster Abbeyへ。色々な国王達の棺がある。不謹慎にも、死体の傍で戴冠式を行なうと考えると、奇妙に思える。
★★★..
Maida Valeの通称Little Veniceへ。運河に数多くの船が浮かんでいる様は美しい。これらの船は物流を担うのではなく、人が住んでいる。
運河沿いのカフェで休憩する。
★★★★.
少し欲張って、タクシーでDesign Museumへ。以前別の場所に在った時に一度訪れたことが有る。現在はHolland Parkに移転している。以前は楽しめた記憶があるが、今回は楽しくなかった。常設展と企画展の両方が開催されている。常設展は展示数が少なく、物足りない。この時期の企画展はシュール レアリズムで、常設展と全く関連が無い。工業デザインだけで博物館を埋め尽くして欲しい。
★★…
夕食はNotting HillのThe Ledburyで。料理は個性的で質も高い。
https://himon-ya.hatenablog.com/entry/2023/01/07/190000
Design MuseumからNotting Hillまではバスを使った。かつて住んでいた時はバスは余り使わなかった。バスは路線を覚えるのが難しい。地下鉄が使える所は地下鉄で行ったし、当時はクルマを所有していたので地下鉄で不便な所はクルマを使った。しかし、スマートフォンの地図を使えば、路線を覚えていなくてもバスを使いこなせるので便利だ。しかもApple Payで乗車できる。
ロンドン5日目は、先ずは宿から歩いてRoyal Albert Hallへ。中には入らず、外から眺めるだけ。美しい建築だ。
★★★★.
その後Buckingham Palaceへ。1990年代前半にロンドンに住んでいた時に、違う場所で一度衛兵交代を見たことがあるが、再度見る。観客が多く、相当前から場所取りしていないと、交代の場面は見られない。我々は良い場所を取れなかったので、交代の場面は見られなかったが、衛兵の行進は見ることができた。衛兵達は音楽を演奏するが、スコットランド民謡風の伝統的な曲だけでなく、ポップス風の音楽(例えばロック バンドQueenの曲)も演奏していた。王室を親しみ易くするために、変化を取り入れたのだろうか?終わり頃からかなり強い雨が降り始めて、少し辛かった。
★★★★.
Brown’s Hotelのアフタヌーン ティーを14時に予約していたが、12時過ぎ位に到着し、早めに始めてもらった。DorchesterやClaridge'sなどは人気が高く、予約が取れなかった。良いホテルの内、なんとか予約が取れたのがBrown’sだった。派手さは無いが、落ち着いた内装。アフタヌーン ティー自体は、可もなく不可もなく。サンドウィッチもスコーンも、スコーンに付けるデボンシャークリームも、味そのものは平凡だったが、雰囲気は楽しめた。 伝統のあるホテルだが、驚くべきことに、女性の給仕が刺青をしていた。これも時代の流れか。
★★★..
Fortnum & Masonで、連れが紅茶や菓子を買う。とても賑わっている。
当初予定には入れてなかったが、急遽、蝋人形館のMadam Tussaudsへ。歴史上の人物(ヘンリー8世やチャーチルなど)より、映画スター達の蝋人形の方が、客の人気が高いみたいだ。
★★★★.
最後にHarrodsへ。日曜日なので閉店時刻が18時と早く、少ししか見ることができなかった。内装は高級感がある。相変わらず充実している家具売場は、高級家具が多く目の保養になった。食品売場は、日本の「デパ地下」の小型版みたいな感じ。外装にプロジェクション マッピングが施されており、光の演出を楽しめる。
★★★★.
Harrods近くのカフェで休憩してから、Sloan Street経由でSloan Square駅へ。この辺りは高級住宅街で、道に停まっているクルマも高級車が多い。
Sloan Square駅は工事か何かで閉鎖されていたので、代わりにバスに乗って宿まで帰る。iOSの地図でバスも検索できるのが便利だ。
宿の近くにある不動産屋に掲げてある物件情報を見て、改めてロンドンの不動産の高さを思い知る。
ロンドンに5泊し、AirBnbの宿をチェックアウトする。この後Taplowへ向かうが、タクシーでヒースロー空港へ行き、そこのAvisでレンタカーを借りる。予約していたメルセデスが事故を起こしたそうで、代わりにAudi A5をあてがわれた。Audiに乗るのははじめてだが、安定感があり運転しやすい。Car Playにも対応していた。
先ずはEton Collegeへ。昔訪れた時は、燕尾服を着た学生達を見ることができたが、今回は何も見ることがせきなかった。建物にも入れない。
続いてWindsor城へ。石造りの外観は素朴だが、かなり大きな城だ。
★★★★★
レンタカーでClivedenホテルへ。ここに2泊する。
歴史の有る壮大なホテルで、部屋は機能的ではないが雰囲気は楽しめる。料理は平凡。
★★★★.
Clivedenに泊まった翌日は、レンタカーでBathに訪れた。
Royal Crescent は、三日月状の美しい建物。
★★★★.
その一部はホテルとなっており、そこでお茶をした。
★★★..
ローマ風呂の博物館は、とても面白い。建物の保存状態が良く、中央には実際に風呂がある(眺めるだけで入浴はできない)。ローマ人がここまで進出してきたのは凄いことだ。
★★★★★
Bathの後はStonehengeに向かった。以前訪れた時は、道端に勝手にクルマを停めて眺めたが、今回訪れた時は、駐車場にクルマを停める仕組みになっていた。その駐車場が16時に閉鎖されるのだが、間に合わず、結局Stonehengeを眺めることはできなかった。残念。
Clivedenに2泊してチェックアウトし、ヒースロー空港へ日の出前の朝早く向かった。ホテルの周りの道はかなり狭く、照明が無いので、運転するのがかなり怖かった。
(スペイン編に続く)