場所柄、地元の人しか来ないような気軽なビストロだが、料理の水準は中々のもの。5-6卓ほどのテーブルとカウンターという小振りな店だが、なんと専任の給仕がおらず、シェフ一人で切り盛りしている。
料理は3,500円(サービス料別)のコースのみだが、前菜、主菜とも数品から選べる。
前菜の『エスカルゴ、ブルゴーニュ風』は、ニンニクやパセリなどを混ぜたバターでエスカルゴを焼くという、定石通りの調理法。バター ソースが香ばしく、熱々のエスカルゴも弾力感がある。
主菜の『鴨のローストと下仁田葱、バルサミコ ソース』は、しっかりとした鴨肉に、下仁田葱のとろりとした食感が良く合う。
デセールの『バナナのムース チョコレートのクレープ包み』は、冷製で供されたのが意外だった。温製の方が良かったと思うが、これはこれで悪くない。
全体的に、驚きは無いが、シンプルなレシピを確かな腕で調理しており、飽きが来ない料理と言えよう。当日は席が半分くらいしか埋まっていなかったので特に問題は感じなかったが、シェフ一人で切り盛りしているので、満席になったら接客は苦しいかもしれない。月曜定休。
★★★★・
