ラ・ターブル・ド・コンマ

駒沢のLa Table de Commaで。

 

『お野菜のコース』は、契約農家から取り寄せたと言う、野菜の滋味を堪能することができる。どの皿も、奇を衒わず、シェフの素材に対する愛情が込められた優しい味わいだ。

 

『夏野菜とオマール海老のテリーヌ』は、暑い季節に食欲を増進させる涼やかな食感。

 

『加茂茄子のポアレ、三色ピーマンとズッキーニ、茸のソース』は、日本の茄子の田楽を下敷きにしたと思われる一品。味噌の代わりに茸が使われているが、柔らかい加茂茄子との相性が抜群。

 

本日の鮮魚はハタのグリエ。質、火入れとも良い。

 

雛鳥のロティは、雛鳥自体もさることながら、添えられた人参の濃厚かつ自然な甘みが印象的。

 

デセールは桃を選んだ。桃をグラッセ、漉したスープなど、いくつかの手法で供する。上品な甘みに陶然とする。

 

コースに加えてフロマージュも頼んだが、全体的に量はかなり多め。魚か肉のどちらか一方を選ぶコースでも良かったかも知れない。野菜に比べて、魚や肉の印象は若干薄い。

 

国道246号線に面しているが、裏には美しい庭がある。照明で照らされた木々を眺めながらの夕食も趣があるものだ。絨毯をあしらった内装は、ややクラシカルな感じ。

 

全部で8席の店だが、この日の客は我々一組しかいなかった。いい店なのに残念。

 

ムルソーのドゥミを頼んで、二人で38,000円。

★★★★・