2007-01-01から1年間の記事一覧

Bistro Iwata

知人から券を貰ったので、目黒のパーシモン ホールにTokyo International Singersというアマチュア合唱団の公演を聴きに行った。終了後に柿の木坂で食事を摂ろうとしたが、席が空いている店が見つからず、結局学芸大学駅まで行って、Bistro Iwataを訪れた。 …

シュエット

3月末に訪れたフランス料理店シュエットに再訪した(夜)。注文したのは4,500円のコースA(前菜1皿、スープ、主菜1皿とデセール)。 前菜は鯵のマリネと蕪のサラダ。意外な組み合わせだが、中々の相性だ。共に素材の質が高く、レモンの味付けも良い。 続くポター…

アラビアのロレンス

David Lean, Lawrence of Arabia (1962) 第一次世界大戦中、トルコに対するアラブの独立戦争を指揮した英国軍人ロレンスを題材にした映画だ。 映画の前半、行軍の最中に行方不明となったアラブ人の部下を捜しに単身砂漠を引き返すロレンスは、人情に厚いロマ…

ル・スフレ

久しぶりに西麻布のル・スフレを訪れて、ココナツのスフレを食べた。 信じられないほど柔らかく、ふわっとした触感に陶然とする。以前の店から数えて20年以上営業していると思うが、極めて高い水準の味をずっと維持しているのが見事だ。先日訪れたピエール …

ダウン バイ ロー

Jim Jarmusch, Down by Law (1986) 向上心がない飲んだくれのDJザック(トム ウェイツ)、自分は大物になると夢想しているしがないポン引きのジャック(ジョン ルーリー)、英語が拙いイタリア人いかさま師のロベルト(Roberto Benigni)。映画はこの三人が刑務所…

東京物語

小津安二郎『東京物語』(1953) 尾道の老夫婦、平山周吉(笠智衆)ととみ(東山千栄子)が、東京に住む子供たちを訪ねる。仕事が忙しい子供たちは、二人のことをあまり構ってやれなかったが、それでも老夫婦は孫と遊んだり、戦死した次男の未亡人、紀子(原節子)に…

晩春

小津安二郎『晩春』(1949) 舞台は昭和20年代の鎌倉。大学教授の曾宮周吉(笠智衆)は、妻を亡くし、娘の紀子(原節子)と二人で暮らしている。「さっさとお嫁に行く」よう周囲から急かされて苛立つ紀子は、父親の再婚話を聞いて衝撃を受けるが、これで吹っ切れて…

タツヤカワゴエ

夕食は久しぶりに代官山の『タツヤカワゴエ』で。 7,500円のコースを注文した。 洋風茶碗蒸し 鰹のカルパッチョ 帆立貝とブロッコリのムース、コンソメ ジュレ乗せ ホタルイカ 金目鯛のフリット、大根おろし添え ラザーニャ フランス産鴨のロースト きな粉の…

ピエール・ガニェール・ア・東京

先ずは内装に鮮烈な印象を受ける。壁面はタイル張りだ。黄土色を基調色とした小さなタイルが、渦を巻くような模様を描いている。装飾過剰の一歩手前で、華やかな雰囲気の演出に成功している。ちなみに、男性用洗面所にも驚くような仕掛けが施されている。 コ…

シュエット

都立大学駅前の商店街に在るフランス料理店。夜は3種類のコースを供するが、4,500円のコースA(前菜1皿、スープ、主菜1皿とデセール)を注文した。コースといってもお仕着せでなく、数種類のメニューから選択できる(品によっては追加料金有り)。 3種類の内臓(…

叫(さけび)

黒沢清『叫(さけび)』 連続殺人事件を追う刑事の吉岡(役所広司)は、最初の被害者の現場で、自分の関与を疑わせるような遺留品を見つけて狼狽する。そのうち吉岡のもとに、被害者の女性の幽霊(葉月里緒菜)が現れだし、吉岡は現実と非現実の区別が付かなくな…

ブルー ベルベット

David Lynch, Blue Velvet (1986) 異常な犯罪と倒錯した性―この両者の絶妙な配合が、見る者を最後まで捕らえて放さない。 田舎町の大学生ジェフリー(カイル マクラクラン)は、草むらで切り落とされた人間の耳を発見したことから、犯罪に巻き込まれていく。ギ…

ポンピドー・センター所蔵作品展

新国立美術館で開催中の『異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005 ポンピドー・センター所蔵作品展』を観てきた。ポンピドー・センターが所蔵する作品の中から、フランスに住んでいた外国人芸術家達のものを選んで展示している。 作品の点数も多く有名な…

パープル レイン

Albert Magnoli, Purple Rain (1984) これはプリンスの自伝的な映画だそうだ。父親が母親に暴力を振るう最悪な家庭環境、バンド内のいざこざ、恋人との一筋縄でいかない関係などが描かれている。これらとステージでの演奏(実際はスタジオ録音だろう)が交互に…

Bistro Iwata

場所柄、地元の人しか来ないような気軽なビストロだが、料理の水準は中々のもの。5-6卓ほどのテーブルとカウンターという小振りな店だが、なんと専任の給仕がおらず、シェフ一人で切り盛りしている。 料理は3,500円(サービス料別)のコースのみだが、前菜、主…

プチ マルシェ

自由が丘にある小振りなフランス料理店。 デジュネの2,600円のコースは、前菜1品、主菜(肉または魚)1品、デセールから成る。 前菜の『黄蕪のブランマンジェ グリーンピースのピュレ 蛤添え』は上品で爽やかな味。グリーンピースのピュレの彩りも美しい。主菜…

オーメン

Richard Donner, The Omen (1976) 何不自由ない華やかな暮らしをしている、外交官のロバート ソーンと妻のキャサリン。しかし、任地のイタリアでキャサリンが男児を流産した際に、同じ時刻に生まれて母親が死亡した男児をキャサリンに内緒でロバートが養子と…

アバウト シュミット

Alexander Payne, About Schmidt (2002) 定年退職したウォーレン シュミット(ジャック ニコルスン)は、退職してみて改めて、自分は平凡な会社員だったという事実を思い知る。妻の突然の死を乗り越えたシュミットは、娘が碌でなしと結婚するのを止めようとす…

スナッチ

Guy Ritchie, Snatch. (2000) 八百長ボクシングを縦糸に、84カラットのダイアモンドの争奪戦を横糸に編んだ、痛快極まりないサスペンス コメディ。 ケンカは強いが飄々として掴み所のないジプシー、ミッキー(ブラッド ピット)、クールだが八百長でヘマをやら…

タント タント エレガンテ

銀座四丁目のイタリア料理店。数年ぶりに訪れた。以前は人気が高い店だったのに、この日は当日夕方に予約できた。驚くと共に少し嫌な予感。 パスタと主菜(ホウボウの香草焼き)ともに、締りの無い味で印象に残らない。量も少なく、パスタと主菜に加えてチーズ…

ラシェット ブランシェ L'Assiette Blanche

白金のラシェット ブランシェにて夕食。 前菜の「フォアグラとトリュフのパイ包み焼き」は、強い印象は残さないが平均以上の出来。 主菜の「エゾ鹿のロースト、黒胡椒風味」は、肉もソースも素晴らしい。微かな野趣を湛えた肉を、外側は良く火が通り中はレア…

あるいは裏切りという名の犬

Olivier Marchal, 36 Quai des Orfèvres あるいは裏切りという名の犬(2004) 侠気があるが不器用ゆえに損をしてしまう男と、卑劣だが手段を選ばず伸し上がっていく男―古典的とも言える対比を、この映画は確かな演出で描ききる。 パリ警視庁のレオ(ダニエル オ…

シェルブールの雨傘

Jacques Demy, Les Parapluies de Cherbourg(1964) 結婚を誓った若いカップル、ギィとジュネヴィエーヴ(カトリーヌ ドヌーヴ)は、ギィの徴兵で引き裂かれる。その後別々の人生を歩んだ二人は、数年後数奇な再会を果たす… いくらミュージカルとは言え、すべて…

親切なクムジャさん

パク チャヌクPARK Chan-wook「親切なクムジャさん」(2005) 「オールド ボーイ」のパク チャヌク監督作品。 子供を誘拐して殺害した罪で服役した美女クムジャは、刑務所で「親切なクムジャさん」と呼ばれていた。その由縁は、刑務所で他の多くの囚人に対して…

ソフィーの選択

Alan J. Pakula, Sophie's Choice (1982) ナチの強制収容所を生き延びて米国に亡命したポーランド人女性ソフィー(メリル ストリープ)は、恋人のユダヤ人ネイサン(ケヴィン クライン)とブルックリンで暮らしている。彼らの人となりや行動が、南部からニューヨ…

水の中のナイフ

Roman Polanski, Nóz w wodzie 水の中のナイフ(1962) 壮年のカップル―アンドレイとクリスティーナ―が若いヒッチハイカーの青年を拾う。アンドレイは何故か青年をヨットに誘うが、ヨットの上で青年を馬鹿にしたような態度をとり続ける。二人の間の緊張が頂点…